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ソレノイドコイルの簡単設計


1.ソレノイドコイルの形状と呼称


フェライトやケイ素鋼板が無い空芯のソレノイドコイルを試作するためには、おおよそ下記の項目を決める必要があります。

1.内径
2.外径
3.コイルの長さ
4.巻線の方向
5.口出し線の長さ
6.使用する電線径



ソレノイドコイルの形状と呼称

巻線の方向は、巻き始めに向かって、時計回転方向を右巻き、反時計回転方向を左巻きと決めています。 外径は、使用する電線径と巻線する層数でほぼ決まります。
通常、電線径を呼ぶときは導体径を指しますが、外径を計算するときは仕上がり外径と呼ぶ寸法を使います。 この仕上がり外径は、絶縁層などを含む電線径で、0種や1種などいろいろと種類があります。

2.インダクタンスとコイルの巻数


コイルの長さが有限長のインダクタンスは、下記式によって概略計算で求めることが出来ます。
空芯コイルでは、比透磁率μs=1 です。
インダクタンス、内径、長さ、巻数を決めるのに参考になります。
L = A×4π^2×μs×a^2×N^2÷b ×10-7  [H]

A:  長岡係数
μs: 比透磁率
:  コイルの半径
:  巻数
:  コイルの長さ

また、長岡係数は、次表により与えられます。
表に無い値は、グラフを書いて長岡係数を出すと良いでしょう。



長岡係数(Nagaoka coefficient)


長岡係数 表

長岡係数 グラフ


3.電線径と抵抗値


上記2項で巻数が決まれば、電線の長さが概算できるので、抵抗値を推定することが出来ます。半径の内径では、1Tの巻線する長さは、2πaなので、

 2πa × 巻数(T)

が、使用する電線の全長になります。

ちなみに実際の電線を使い、長さ1mで導体径Φ0.5mm(直径)とΦ0.2mm(直径)の抵抗値を測定すると、下記となりました。

Φ0.5mm×1m  R=0.09 Ω  (室温20℃換算)
Φ0.2mm×1m  R=0.57 Ω  (室温20℃換算)

また、線径を変えたい場合は、次式を使えば目安が得られます。

R2 = (Φ1/Φ2)^2 × R1

R1: 元の抵抗値      Φ1: 元の線径
R2: 目標の抵抗値    Φ2: 目標の線径

例えば、Φ0.5mm×1mの抵抗値から、Φ0.2mm×1mの抵抗値を計算で求めると

(0.5/0.2)^2 × 0.09 = 0.563  (Ω)

となり、近い値が得られます。



4.実験結果


実際に試作したコイルを使い、計算値と実測値を比較してみました。 巻線条件は下記です。

内径:Φ30mm
長さ:15mm
電線径:Φ0.29mm
巻数:340T

まず、インダクタンスを計算してみましょう。

長岡係数は、

Φ30/15  =  0.526

空芯なので、

μs = 1

従って、インダクタンスLは、

L = 0.526 × 4π^2 × 1 × 15^2 ×340^2 ÷ 15 ×10-7
= 3.601 mH

となります。半径は、内径とします。


次に、抵抗値を計算してみましょう。

まず、1m当たりの抵抗値が分かっている導体径Φ0.5mmの電線を使った場合の長さを決めます。
1層当たりの巻数は、15mm/0.5mmより30T です。
340T
巻線した場合、総数は11.3層となり、コイルの肉厚は、

0.5 × 11.3 = 5.65 mm

で、コイルの内径と外径の平均径は、15 + 5.65/2 = 17.825 mm
1T分の電線の長さは、

2×π×17.825 ≒ 112.0 mm

340Tなので使用する電線の全長は、

112 × 340 = 38080 mm = 38.08 m

と計算されます。
従って、その時の抵抗値は、

38.08 × 0.09 = 3.4272 Ω

となります。
実際に使用した電線は導体径Φ0.29mmなので、この電線に変えた場合の抵抗値は、

R = (0.5/0.29)^2 × 3.4272  ≒ 10.19 Ω

と算出されます。

実測値と比較すると下表のようになります。

計算値 実測値
インダクタンス mH 3.601 3.69
抵抗値 Ω 10.19 8.77


抵抗値の計算は、今回は内径と外径の平均径から計算しましたが、内径を基準にして計算すると、8.573Ωとなり、実測値により近づきます。
インダクタンスの値も、コイルの肉厚が5mm程度までなら、平均径を使うより内径を使ったほうが実測値に近い値が算出されます。

以上のようにコイルの設計は、計算によって概略が分かるものの、最終的には実物を作って確認する必要があります。
特に抵抗値は、室温や巻線するときのテンション、電線径そのものもバラツキがあるので、計算値との差が大きくなると思われます。


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